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二次創作女性向小説置き場 主にマギ(シンジュ)青エク(志摩雪及び雪男受) 18歳未満の方の閲覧はご遠慮願います
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「もういいかい、」サンプル4
「もういいかい、」サンプル3の続きです

拍手[2回]


 
「…………」
 こんなに何度も続くと、たとえ意識がはっきりしない時のことといえ、さすがに目を逸らしているわけにもいかない。
「……っ、」
(多分、俺はシンドバッドのところへ行ってる。――抱かれてる)
(なんであいつが俺を抱くのかはわからない)
(でもあれが夢じゃないなら、……一回くらい、ちゃんと覚えてやってもいい)
 自分だけが記憶がないなんて、なんだか悔しいではないか。
 いつものとおりに夜忍びこめば、シンドバッドはジュダルを抱いてくれるはずだ。
(一回だけ、寝ぼけた振りすりゃいいんだ)
 脳裏にちらつくごちゃごちゃしたものから目を逸らすように、ジュダルはそんな算段だけして夜が来るのを待った。
 
 
 
***
 
 
 
「……ジュダル…」
(ああ、やっぱりそうか)
 ぼんやりと覆いかぶさってくるシンドバッドを見上げながら、いつもより鮮明な意識でジュダルは現実を把握しようとしていた。
 重なってくる身体の重み。
 肌をなぞる指の熱さと硬さ。
(やっぱり、俺は知ってる)
 記憶のそれよりも、今日のシンドバッドはずっとやさしく思えた。
 こめかみに降るキス。
 腰を撫でる大きな手のひら。
「っ…ん、…っは、…ぁ…」
 下衣が脱ぎ落とされて、大きく足が開かれて太股がシーツに縫いつけられる。頭を下にずらしたシンドバッドの舌がジュダルの先端に絡みつき、唇で扱くように頭が動きはじめた。
「ッッ…!! な、っっ…! ッッん、んー…っ!!」
 思わず大きくあがりそうになった声を押さえつけるために両手で口を覆い、舌を引っこめてぎゅっと目を瞑る。一気に上がった身体の熱と、勝手にびくびくと跳ねる腰に戸惑っているうちに滑りをまとった指が最奥に触れてずずっと押しこまれた。
「ひ、ンン…ッぅ、ん、ん…っ…ッあぁ…!」
 いくらぎゅうっと手のひらを唇に押しつけても、与えられる刺激が強すぎて殺しきれなかった声が自分の耳に入って羞恥で死にたくなる。
(こんな声、いっつもあげてたのか? 俺は)
「~~~ッッ、」
 じわじわと熱くなる耳を自覚して顔も見せられなくなって、横を向いて羽根枕に顔をぎゅっと押しつけた。カバーに歯を立てて布を噛みしめれば、手で押さえるよりまだましになったような気がして、抜けそうになる力を顎にしっかりと込める。
「ッッ…ふ、…っ…ぅ、…ン…!」
 身体の中が抉られて、どろどろに融けそうだった。
 じゅうっと先走りで濡れる蜜口を吸われて、簡単に絶頂まで追いこまれる。
「――ッッ!! ん、は、…っは…ぁ…」
 びくびくっと腰がのたうって、ぐったりと下肢がシーツに沈んだ。視界が霞んでいたからぎゅっと目を閉じればぼろぼろと生理的な涙がこぼれ落ちて白い布に吸いこまれていく。いくらかクリアになった瞳をあげれば、中に指を埋めたままのシンドバッドが覆い被さってきた。
「ッひぅ…!? っあ、まだ、や、っうあ、あっアッ…~~!!」
 がっちりと腰を抱かれて、遂情を迎えたばかりの体内を掻き回される。強すぎる刺激に目の前が白く光って、じっとしていられなくて、思わず手を伸ばした先の身体に縋りついていた。
 ジュダルの尻の中のよわい箇所に指の腹を何度もぐりぐりと擦りつけて、きゅうっと締めつけるそこを確認してから、指が引き抜かれる。
「っひ、やっも、あッ……っはぁ…は、はっ……」
 やっと苦しいほどの快感から逃れられてせわしなく息を吐くジュダルの片膝をシンドバッドが掴み、大きく広げるようにシーツに縫いつけた。
「ッッあ…っぅんン……――ッッ!!」
 一気に奥まで押しこまれた灼熱に危機感を感じて、とっさに目の前の肩に唇を押しつける。
「ッッふ、ン…ん、っは、ぅんン…っふ、…ふー…っ、」
 身体の奥までそれを受け入れて、締めつけて、どくどくとうるさく鳴っていた心臓がゆっくり呼吸を繰り返すことでやっと落ち着いてきて、繋がった身体の熱さを確認すればジュダルの目からは大粒の涙があふれていた。
「~~~っっ…、」
(俺は、知ってる)
(この熱さを、苦しさを、――気持ちよさを)
 ぐちゃぐちゃになった顔を見られるまいときつく抱きついて顎をシンドバッドの肩に乗せれば、何かを察したのか窺うような男の優しい声。
「…ジュダル?」
 労るようにくしゃりと頭を撫でてくる大きな手のひら。
(どうして、)
(いつまで経っても俺のものになんかならないのに)
(なんで、俺を抱くんだ)
(なんでそんなに優しく、俺を)
 頭の中をぐるぐると巡る思考が苦しくて、こんな状態で何を答えられるわけもなくて、すべてを忘れるためにジュダルはぎこちなく腰を動かしはじめた。
 
 




→sampleここまで


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