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二次創作女性向小説置き場 主にマギ(シンジュ)青エク(志摩雪及び雪男受) 18歳未満の方の閲覧はご遠慮願います
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きみがすき
両片思いシンジュ
遊びの振りして誘うジュダルちゃんにシン様意地悪の巻

拍手[89回]







「……またか」
 微かにちいさな音がして、シンドバッドはひとつため息をついた。
 ベッド脇の机で考え事をしていたシンドバッドの目の前に現れたのは、絨毯の上にあぐらをかいたジュダルの姿で。
「そう、まただよ」
 風に翻ることのないように思える分厚い絨毯からふわりと降り立って、ジュダルはいつものようにシンドバッドに歩み寄る。
「いいだろぉ、お前も溜まってんじゃねーの?」
 するりと伸びた手はシンドバッドの髪を掻き分けてうなじを撫で、見上げてくる瞳にじっと視線を合わせながらにっと笑みを浮かべた。
「早く、気持ちいことしようぜ」
 是非の声を聞く前に、うなじに這った手がシンドバッドの後ろ頭に回ってぐいっと引く。
「っ!」
 ぶつかるように重なった唇はジュダルによって深く、激しく貪られて。
「ッん、ン…っは、ぅん、んッ…、」
 観念するように目を閉じ、噛みつき返してきたシンドバッドの舌に、ジュダルの胸を衝きあげたのは得体のしれない苦しさだった。
 



***


 
 
『早く、気持ちいことしようぜ』
 誘ったのは、俺だ。
 こいつとくっついているのがすきで、もっともっと触れたいと思って、ある日ふと思いついた。
 一番近く、一番長くそれを満たすのが、コレだっただけだ。
 できるだけこの時間が伸びるように、早く終わってしまわないように、気持ちよくしようと努力した。
 その甲斐あってか、こうして何度も身体を繋げて。
 返事を聞かずに無理矢理流してしまえば、シンドバッドは最終的には誘いに乗ってくる。
 でも、触れ合わなかった頃よりは格段に満たされているはずなのに、最近なぜか苦しさを覚えることが多くなってきた。
 物足りないような、焦るような、ただ苦しいのとはちょっと違う、うまく言葉にできない衝動のようなものが、時々きゅっと心臓を締めつけるのだ。
 確かに、過ごす夜は増えていくのに。
 なぜか、夜が増える毎に苦しさが増していく。
 そんなときのことだった。
 



 
「ッあ、っぅ、ん、ンッ…!」
 さっき身体を繋げてからずっと、胸をもやもやと違和感が漂っている。
「ッッア…! っあ、あ、やっ…やっだ…んん…ッ!!」
 ぐっと深くまで後ろから突きこまれて、胸が苦しくなるくらいの快感が衝きあげて、じっとしていられず目の前のシーツをくしゃくしゃに掻き回す。それでも思わず口から飛び出たのは、不満げな、拗ねたような泣き言で。
「っ…やだ? 一体何が嫌なんだ、ジュダル?」
 その言葉を拾いあげた背後の男が、大きな手のひらで掴んだままのジュダルの腰の奥をねっとりと捏ねるように意地悪く擦ってくる。
「ひ、うぅンッ…! ぁ、あっ…ぅ、や…っ…」
 きゅうっと身体の芯に力がこもって、緩慢な動作に誘われるように腰が揺れて、快感にどろっとぬかるんだ思考で問いの意味を考える。
(何が嫌って、なんか)
(なんか、いつもよりずっと、足りない)
 熱いのは腰の奥と、そこに回った手のひらだけ。
 不満なのがその体勢だと気づくのにそう時間はかからなかったけれど、それがどうしてなのか、シンドバッドに伝えようと口を開いてもうまく言葉にならなくて、何度か開閉した唇は結局意味をなさないあまったるい声だけ残してきゅっと閉じられた。
「……ぁ…、……ッッ…」
 その背中をじっと見つめていたシンドバッドは、不意に腰を引くとずるりと繋がりを解いた。
「っん…ッ……? な、に…」
 身体を埋めていた熱すら抜け出ていき、急速に襲った喪失感に不満と戸惑いを滲ませた声をあげたジュダルだったが、シンドバッドの様子を伺おうと後ろを振り向いた瞬間視界に入ってきたものに大きな目が丸く見開かれることとなった。
「!! ッな、なっ…それ、何… 」
 シンドバッドが手にしていたのは、大きめの丸いブドウの実がいくつも連なったような形状の玩具で。
「見ればわかるだろう? これは、オニブドウグミの実を加工したディルドだ」
 はっきりとそのおぞましい物体の用途を知らされて、逃げるよりも前にがっちりと腰が掴まれて、放ったらかしにされて疼いていた後孔にずずっと異物が埋めこまれていく。
「っや、~~~ッッ!!」
 熱の代わりに身体の中を満たしていくものに、腹の底がぶるっとふるえる。身体をいくらこわばらせても既に奥まで開かされていた内壁はきゅうきゅうともぐりこんできたものを締めつけるだけで、異物を拒絶しようとする心とは裏腹の身体の反応にジュダルはひくりと喉を引きつらせた。
「ッッや、だ、てめ、ざけんな…なんっ…なんで、こんなの…」
 お前は、気持ちよくないじゃないか。
 そう続けようとしたけれど、まるでシンドバッドを気遣うようなそのセリフを、この理不尽な状況で口にするのはあまりにも癪で、やっぱり口をつぐんでしまう。
 その逡巡の間に最後の余地を埋めるようにぐちゅっと玩具が突きこまれて、息を詰めたジュダルの耳元に、意地の悪い低音が笑みをかたどって響いた。
「…気持ちよければいいんだろう? ジュダル」
 耳孔に流しこまれたそのセリフを言い終わるか終わらないかのうちに玩具の柄がぐっと掴まれて、中を捏ね回すようにぐりぐりと激しく動かされる。
「ッッアぁ…!! や、や、ヒッ…っぅあ、や、あ、アッ…ひぅ…っ!」
 上下左右に反応を確かめるように擦りあげられて、びくびくっとのたうつ箇所を一際しつこく責められて、身体ばかりが追い上げられていく。
「っひ、やぁ…ッッあ、ん、ン、ふあッ…ぅ、ンン…~~~っ!」
(ちがう、ちがう)
(俺がほしかったのは、こんなんじゃ)
(こんなんじゃなくて、俺は)
(俺は、お前と)
 胸に生まれていた違和感がさっきよりずっとずっと強くなって、強制的に融かされる頭のおかげで本当の気持ちがあふれはじめて、少しずつその正体がわかってくる。
(なんで?)
(なんでこいつなんかと、俺は)
(気づきたくない)
(だって、こいつは)
 ぐずぐずに融けているはずの思考が、不安要素ばかりを拾いあげてブレーキをかけようとする。
(だって、)
(こんなの使いはじめたんだって、萎えたからなんじゃねーの?)
(もう、やっぱり俺とは、したくなくなったんじゃねーの?)
(だから、顔も見ないで、くっついた場所も少なくて)
(それなのに、俺は何に気づこうとしちゃってんの?)
「~~~ッッ!」
 ぎゅううっと胸の奥が軋んで、苦しくなって、ツンと鼻の奥が痛んだけれどこんな状況で泣きたくなくて、ぐっと歯を食いしばれば、まるで追い討ちのように背中から覆いかぶさってきたシンドバッドが耳元に囁いた。
「…ほら、気持ちいいだろう? ジュダル」
 そんなに気持ちいいのが好きなら、好きなだけイけ。
 それだけ告げると既に先走りの蜜をこぼしていたジュダルのペニスにも指が絡んで、しゅくしゅくと扱きあげられる。玩具を食んだままの尻は鷲掴むようにぐにぐにと揉みこまれて、中で内襞と無機物が擦られては、十分に昂ぶっていた身体などひとたまりもなかった。
「っっやだ!! や、ひっ…やだ、やだぁ…っン、や、あぁッッ…!!」
 強がっていた箍が外れて喚いても絶頂は強制的に訪れて、きゅうっと体温のないそれを締めつけて、とぷりとシンドバッドの指を白濁が濡らしていく。
 苦しくて苦しくて、ただ酸素を取りこむことに集中することしかできないジュダルの尻をシンドバッドの手のひらがきゅっと掴んで、びくりとこわばった肩越しに毒のような低くて甘い声が届いた。
「…気持ちよかったな、ジュダル?」
「っっ、」
 それは、まるで異物で達したことを知らしめて、責めているように聞こえて。
(違う、)
(俺は、お前が)
 それでも伝えるべき言葉が見つからなくて、ジュダルの耳元にあったシンドバッドの頭を手のひらでまさぐるように手繰りよせて、首を捻って自ら唇に吸いついた。
「っン…ん、む…ッ…」
 舌を差しこんだシンドバッドの口の中は熱くて、一度絡めたらもっと欲しくなって、粘膜を何度も舐めあげて、ちゅうちゅうと舌を吸って唾液を啜り飲みこんだ。
 しかし、精一杯のそのキスだけですべてを伝えるには、今までのジュダルの振る舞いを鑑みればうまく行くはずもなくて。
「…そうか、もっと欲しいか」
 先程よりほんのわずか、抑揚のなくなった声がそれをよく表していた。
「ッッちが、ひ、っあ、アぁッ…!」
 ぶるぶるとかぶりを振ってもシンドバッドの手はジュダルを苛む動きを再開して、入り口までずるっと引き抜いた玩具を奥まで捻じこんでいく。絶頂の余韻は十分に肌に残っていて、何度か抽挿されるだけで全身の毛穴がぶわりと広がるような怖気に似た快感が襲って、悲鳴のような嬌声がこぼれてしまう。
「んんーッ…! っあ、やぁ…ひ、あ、アッ…ンン…ッ!」
「……本当にお前は誘うのがうまいな、…腹立たしいくらいに。そんなにイきたいのか?」
「っっちが、やだ、あ、あ、ッッ~~!!」
 ろくに頭も舌も動かせないのに、誤解を解くうまい言葉など並べられるわけもなくて、子供みたいな抗議の言葉しか出てこなくて、そんなもので背後の男を止められるわけもなくて。
 少し怒ったような手に荒々しく追い上げられて、二度目の絶頂を迎えたときにはもう腰も立たなくなって、ずるりと下肢が崩れ落ちた。
「っは、…はあっ…は…ッ…」
 それでも力強い腕はまだ解放してくれなくて、一度シーツに沈んだ腰が抱えあげられて、ジュダルがぐったりとした頭を力なく振った。
「っや、だ…も、いきたく、な…」
(もう、やだ)
(きもちいのに、きもちくない)
「そうか。では、趣向を変えようか」
 そう言うからとりあえずはこの行為から解放されると思ったのに、身体を反転させられて、仰向けになったジュダルの腰が蕩けそうなほどの熱に包まれた。
「っあ…!?」
 思わず下を見れば足の間をシンドバッドの頭が動いていて、ちらりと見えたのはジュダルの欲望を頬張る唇で。
「ふあっ…も、も、やだって…っあ、あ…っ!?」
 それでも先程までよりはずっと気持ち良くて、どんどん下肢に熱が集まっていくのに、シンドバッドの指が幹の根元をぎゅっと堰きとめて遂情を調整してくる。大きくなった亀頭を舐めまわして、割れ目を舌で抉って、ずるずると唾液ごと啜りあげられて何度も堪らなくなるのに、指の輪が邪魔をして何度も絶頂をはぐらかされる。
「っひ、んっん、や、うぅん…っ、や、やだぁ…」
 先程自分が放った言葉を思い返せばイきたい、というセリフを飲まざるを得なくて、ジュダルがこういう意味でイきたくないと言ったのではないとわかっているはずなのにこんなに意地の悪い行為をはじめたシンドバッドが腹立たしくて、でも何ひとつ抵抗できないまま頭は達することでいっぱいになって。 
(やだ、ゆび、やだ)
(イきたい、イきたい、でもそれよりもっと)
(もっと、したいのは)
 しかし、それよりもずっとジュダルの心を占めていたのは、未だ後ろに含まされたままの異物のほうで。
「シンッ…バッドぉ…も、やだ、ゆび、いいから、これ…変なの、とってくれよォ…っ」
 腹の上に長く垂れた濃紫の髪をふるえる指で手繰りよせて、つんと引っ張って、やっと懇願できたのに、こちらを見上げたシンドバッドは静かに凪いだ目のまま不思議そうに首を傾げて。
「…どうして?」
 そう問われて、ジュダルは自分が追い詰められたような気分になった。
(しまった)
(普通に、指外せって、イきたいからって言えばよかった)
 急にぐっと言葉に詰まったジュダルの顔を、シンドバッドが身体を起こして覗きこんでくる。
「どうして?」
 再度じっと顔を見つめたまま問いかけられて、根元は戒められたまま玩具がぐりっと動かされて、ひくっと泣く寸前のように喉が鳴った。
「ひっんん…! ッッ……も、やだぁ…っ……」
 体内を突きあげた刺激がひきがねになって、とうとう眦からぼろっと涙があふれる。一度決壊したら止まらなくて、ひくひくと嗚咽が漏れて、それをごまかすように目の前の男の胸板に握った拳をドンッと押しつけた。
「ッッざけんなよ、…ぅっ…おれは、お前がいいのに…ッお前と、もっと…もっと、~~ッ…!」
 もっと、くっつきたいだけじゃなくて。
 もっと、一緒にいたいだけじゃなくて。
 この焦りを、物足りなさを、苦しさを、どう言葉にすれば伝えられるのかがわからない。
「ッ…こんなん、やだ…くるしい、もう、いらな…」
 シンドバッドの胸元に置いた拳はいつのまにかぎゅうと夜着を掴むものに変わって、自分から触れたが最後、伝わった体温をもっともっとと求めるように、なりふり構わずその肩にしがみついた。
「くるしい、はやく、シン、シン、」
 涙の散らばった睫毛をぎゅっと肩口に押しつけて、うわごとのように訴えれば、少し乱暴に玩具がずるっと引き抜かれる。
「っひ、ん…ッ、」
「ッ……ジュダル…」
 腰が抱え直され、しがみついた体勢のまま正面からシンドバッドの熱に貫かれて、やっと欲していた男の体温に、ジュダルの体内は貪欲に蠢いた。
「ッッあ…っん、ン…! シ、ン…よか、た…」
 体内に食んだ熱から伝わる鼓動が肌に響いて、それがどうしようもなく嬉しくて、気づいたらジュダルの口からはぽろっと安堵の吐息が漏れていた。
「…? 何がだ、ジュダル」
「ッ…ちゃんと、まだ、ッ…俺に、た、勃つんだなって」
「はァ!?」
 玩具を使われた不安が少し取り除けたことに、ほんの少し笑みすら浮かべたジュダルを見て、シンドバッドの目はまるで見当違いのことを言われたかのように見開かれて。
 怒りの混ざったような驚きの声が大きく響いたせいでびくっと身体をこわばらせたジュダルにはっと気づいて、シンドバッドはやっと己のしたことを省みることができたようだった。
「……あ、」
 ジュダルがなぜこんなことを言い出したのか思い当たったのか、小さな声をあげたあと、すぐに背中に両腕が回されてぎゅうっと抱き締められる。すぐにぶるぶるとふるえはじめた身体にジュダルが驚いているうちにバッと間近で視線を合わせたシンドバッドは、真剣で切実な目をしていた。
「すまない、ジュダル」
「ッ!?」
 突然の謝罪に頭を混乱させている間にもう一度強く抱き締められて、表情を伺えないまま苦々しい声がした。
「……少し、いじめすぎた」
「はァっ!? おい、いじめ…どういうことだよ、おい……ッ!!」
 詰問しようとしたジュダルの口を塞ぐように、唇ギリギリのところまでシンドバッドの顔が近づく。
「なあ、ジュダル。お前が好きなのは、気持ちのいいことじゃないだろう?」
「…!」
 そう言ってくるくせに繋がっていた腰がゆるりと回されて、優しく揺さぶられる。胸と胸が密着するほどきつく抱きこまれたままシンドバッドの唇が耳朶や首筋に触れて、体内からじわじわと融かされていくような熱が、触れ合った肌が、自分が何が欲しくて、何が好きなのかを教えてくるようで。
「っぁ…あ、…!」
 優しい指に、熱に、そそのかされる。
「…なあ、ジュダル?」
 再度問われて、泣きたくなるような温もりを与えられては、ただこくこくと頷くだけだった。
「っん、うん、…ッシン、シンが、」
 シンドバッドがいい。
 そうちいさくこぼした唇はシンドバッドのそれに掬われて、塞がれて、念入りに融かされる。
「っん、ンン、ふっ…ぁ、あ、すき、すき、っは、んぅ…ッッ!」
 自分のほしいものを、シンドバッドは気づいてくれた。
 それに気づいたらたまらなくなって、理性など完全に蕩けきって、ジュダルはその優しく切ない波にすべてを委ねた。
 
 
 
「お前がいつまで経っても言わないから、憎たらしくなって」
 意地の悪いことをした原因はジュダルにあるとシンドバッドは言った。
「お前があんまり毎回そっけなく俺を誘うものだから、こんなに好きなのは俺だけなのかと、ほんとに気持ちよければ何でもいいのかと、思い知らせてやりたかったんだ」
 と言っても、とシンドバッドは苦々しく笑いながら続けた。
「お前が俺をすきだという確信などなかったから、こんな意地悪さえ今までずっとこわくてできなかったけれど。それでも、ずっとこのまま気持ちいいだけの関係を続けるのも我慢できなくなってきたからな」
 シンドバッドの腕の中で、背を預けるようにしてベッドの上に座ったジュダルはそれを聞いてぽつりとこぼした。
「…俺も、同じだ」
「え?」
「でも、どうしたらいいのかわかんなくて」
 ずっと、何かが足りないと思っていた。
 もっと欲しくても、何がほしいのか、シンドバッドがどう思っているのかもわからなくて。
「お前に何か言おうとしても、何言ったらいいのかわかんなくて」
 それを聞いたシンドバッドは、今一度ジュダルの腰に回した腕の輪をぎゅっと絞って抱き締めた。
「……そうか、」
 シンドバッドは長い長い息を吐いて、ひとつ吸いこむと腹の底から静かに声を押し出した。
「お前は言わなかったんじゃなくて、言えなかったんだな」
 悪かった、とジュダルの肩先にシンドバッドの額がこつんと落ちて、らしくない男のしおらしさにクスリと笑みがこぼれる。
「…ホンット、信じらんねーよなァ…こんな、サイテーなやつ」
 さっき散々泣かされたのに、こんな萎んだ態度ひとつですぐに憎めなくなってしまうなんて。
 まるで飼い主に叱られた大型犬のように背中を丸めて抱き締めてくる男のぬくもりに、心が温められていくのだから仕方ない、と胸の内で言い訳して、ジュダルは落ち込んだその頭に寄り添うように自分の頭をすり寄せた。








end.
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