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二次創作女性向小説置き場 主にマギ(シンジュ)青エク(志摩雪及び雪男受) 18歳未満の方の閲覧はご遠慮願います
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9巻ネタ
今更9巻ネタなシンジュです
夏黄文の被害者がここにも…的な
シン様見てもあんだけ静かだったのはお怒りだったからだとかそんな妄想乙なただのエロです
発情シン様にがっつかれるジュダルちゃんが大丈夫な方はどうぞ



拍手[108回]







「バカ殿ーっ遊びにきてやったぜ…、……あ?」
 シンドバッドが煌帝国を訪れていると聞いて来賓用の寝所に乗りこんだジュダルは、目の前の光景を目にした途端浮かべていた笑みは消え、眉根は寄り、不可解に首を捻ることになった。
 なぜなら、そこで小さな寝息を立てていたのは紅玉だったからだ。
「…なんでババァがンなとこに……おい、起きろ紅玉ッテゴメにされても知らねェぞっ」
 上掛けをバッと取り払ってシーツの上を丸裸にしてみても、シンドバッドの姿はない。
「……ん…??」
 部屋に入るときから少しずつ強くなっていた違和感が、もうひとつ。
 部屋の中にぼんやりとだが、あまい匂いが漂っているような、それが少しずつ存在を主張しているような、そんな気がした。ただ、それがふと気づいたときに意識して嗅覚を研ぎ澄ませたせいなのか、本当に匂いが強くなったのか判別がつかない、その程度のものだったので、特にその匂いについて考えることは捨ておいて、ジュダルはいまだ気持ちよさそうに眠りについている紅玉に小さなため息をつくと、その細い身体をひょいと横抱きにし、紅玉の寝所に運ぶことにした。
「……ったく…なんであんなとこに…」
(なんで紅玉が、シンドバッドのとこにいるんだよ)
 その疑問を頭に浮かべた瞬間どろっと重たい感情が胸へと流れこんだような気がして、ジュダルはぎゅっと歯を食いしばった。
 胸の奥につめこまれたモヤモヤを抱えながらシンドバッドに誂えられた寝所へと戻れば、やはりあまい匂いが鼻につくような気がしてジュダルの眉が更に寄る。
「……あ、」
 紅玉を送り届ける前よりぐっと濃くなった甘い香り。何かの香なのか、薄く靄のように煙が立ちこめていて、その靄の先に寝転がっていた人の姿にジュダルは思わず声をあげた。
「…んん? おお、ジュダルじゃないか」
 ベッドまで近づけば、酔いで頬を赤らめたシンドバッドの姿ははっきりと輪郭を現した。それを認めた途端、ジュダルの口からは胸につっかえていた重たいものを吐き出していた。
「…おい、どういうことだよ、なんでここに紅玉が」
「? 紅玉…? あのお嬢さんがどうかしたのか?」
「ッッしらばっくれんじゃねー! さっきまで! ここにいただろォっ!」
「…お前が何を言ってるのかよくわからないが……ちょっとおいで」
「へっ…うわぁッ!? っな、何す…ッ酒くさっ! ちょ、なんっ…あッッ…!?!?」
 腕がシンドバッドの胸元へと引っぱりこまれて、鼻先を胸にぶつけた瞬間ジュダルを包みこんだ酒の匂いに脳がくらっと揺れる。その隙をつくように剥き出しの腹をシンドバッドの手のひらが性急にまさぐってきて、ぞわっと背筋を這い上がった刺激にジュダルは上擦った声をあげた。
「ッッ!? ンッ、んんぅ…ッふ、ん、ンッ…!」
 嬌声をこぼした口はすぐにシンドバッドの唇で蓋をするように塞がれ、すぐに舌が差し入れられて中の粘膜をぐるりと舐め回してくる。柔らかい口の内側を強く舌でなぞられるだけでぞくぞくっと耳の後ろに形容しがたいふるえが起こって、かぁっと全身が熱くなった。
「っん、っん、ンッ…っは、ン…ッッ~~!!」
 快感に流されている場合ではないとやっと思い出したジュダルが身体をまさぐってくる手から逃れようともがいても、口内に捻じこまれた舌がぐっと深くまで探ってきて、掻き回されて、全身に力を入れる方法がわからなくなったみたいにされるがままになってしまう。
「っは…なんだか、暑いな…お前の口の中も、すごく気持ちがいい……ん、」
「ッッぷは、はぁっ…は、っな、に…んん、ンーッ…!!」
 やっと唇を解放されたかと思えば、今までジュダルが聞いたことのないくらいうっとりとした低音が聞こえて、やはり何かがおかしいと思うものの、すぐにまた口が塞がれて抗議するようにくぐもった声を張りあげることしかできない。
「ッん、んっ…ふ…うぅ…っ!」
(なんだよ、)
(なんだよ、いきなり)
 胸のもやもやは広がっていくばかりで、ただでさえ強制的に押しつけられた快感と混ざってぐちゃぐちゃになっていたジュダルの頭を、さらに強くなったあまい香りがくらりと揺さぶった。
「っ!?」
 指先から、痺れていく。
 腰の奥がずくりと疼いて、口内を舌が蠢くほど、どこもかしこも触れてほしくて仕方なくなる。 
「んぅッ…!? っふ、う、むっ…ん、っン…!」
 不意に脇腹から胸板にかけてを撫でていたシンドバッドの手のひらがジュダルの尻を両手でしっかりと鷲掴んで、肉の感触を感じ取るように揉みこんでくる。吸われて噛まれた舌先がまたシンドバッドのそれと絡んでじゅうっと吸いあげてきて、びりびりっと腰に痺れが走った。びくびくとふるえる尻を撫で回しながらジュダルの腰布が脱がし落とされて、直接硬い指で肌がなぞられていく。
 次から次へと与えられる性急な刺激に、ジュダルの頭は沸騰しそうだった。
「~~ッん、ン、うぅ…ッッ!!」
(なんだよ、俺の話聞けよバカ)
(俺は、怒ってんだよ…ッ!)
 遠のきそうになる理性を繋ぎとめるのは、さっきまでここで寝ていた紅玉の残像で。
 しかしそれも長くは続かず、口の中を犯され続けて脳に回る酸素は奪われていくばかりで、鼻腔を擽る匂いとともに視界を霞ませていく。そればかりか、口の粘膜を何度も深くまで探られて、その動きと連動するように尻を揉まれるせいで、外から触れられないはずの腰の奥がずくずくと疼きはじめてジュダルは困惑に目を見開いた。
「ん、ン、ッッふ…!?」
(なんで、)
(なんで、こんなトコまで)
「っ……ジュダル…お前、やわらかくなるの早くないか?」
「ッひ…! ちょ、待っ…やだ、まって、まって、っあ、~~…ッ!」
 ぐにぐにと尻を揉んでいたシンドバッドの中指がジュダルの奥まった入り口にくっとかけられて、そのままゆっくりゆっくり埋めこまれていく。潤滑油も何も纏わない、しっかりした男の指が、じわじわと締まった筋肉を押しひらいていく感覚がいつもより過剰なくらいに伝わってきて、腹の奥から熱いものがこみあげてくる危機感に襲われたジュダルは必死に静止の声をあげた。
(やだ、なんで、)
(これだけで、こんな、こんな)
 張りあげた声も当然のように無視されて、奥へ奥へと指が押しこまれる。このままではいけない。そんな焦燥感がどんどん警告のように強くなっていく。
「ッあ、やだ、やだ、ッねが、う、あ、」
 切羽詰まっていくジュダルの声のタイミングを測ったかのよううに、内側の弱い部分に届いた指の腹がぐりっと内壁を抉った。
「ッッ~~!!!」
 全身の毛穴が開いて、ぞぞっと悪寒に似た強い刺激が駆け抜けていく。びくっびくっと大きく腰がのたうったと思うと、シンドバッドの指を一本咥えこんだだけでジュダルは内股を白濁で汚していた。
「っはぁ、は、ハァッ…はっ…え…っ?」
(なに、なに?)
 自分の身体に起きたことがすぐに信じられず、息を整えながら現状を把握するうちにみるみるジュダルの耳は赤く染まっていく。そんな耳朶を、欲望余ったようにシンドバッドががりっと噛みついた。
「ヒッ…! い…っっテメ、ふざけんな、え、ちょっ…おい、待てよ、シンッ…無理、マジ無理、ッッああぁ…――!!!」
 びりっと耳に走った痛みと熱に涙の浮いた目でシンドバッドを睨みつけようとしたジュダルだったが、視線も交わらないうちに指が抜かれて、腰が抱え直される。これから何をされるのか気づいてしまえば、いつもより確実に手順をすっ飛ばしているシンドバッドに青ざめたが、時は既に遅かった。
 灼熱が、体内を食い破っていく。
 疼いていた箇所よりずっと奥の方まではめこまれて、肺が圧されたように苦しくて、繋がった粘膜は鈍い痛みとともにじんじんとした熱を生み出していた。
「っあ、ぁ…ッ…、」
 どれも強すぎる感覚ばかりで、がくがくと身体がふるえる。広い背中に縋りつくことすらできずに、ただシンドバッドの腰の上に乗らされてその深さを受け入れることしかできない。逃げるように腰を浮かすこともできないようにがっちりと腰を掴む手のひらが熱くて、体内に埋めこまれた質量はもっと熱くて、蓄積された困惑もあいまってジュダルの感情の糸がふつと切れた。
「~~ッッ! っふ、…ぅう~…っう、く…っ…うぅっ…ぅ…」
 ひくっと喉が鳴ったかと思えば、目を見開いてぎりぎりまで耐えていた涙がぶわっとあふれた。
(もう、やだ)
(あついし、いたいし、こいつこわいし)
「――…ジュダル」
「っ…ンだよ、んむぅッ…! ぅ、んぐ、っふ、…ふ…!!」
 やっと名前が呼ばれたかと思えば顎が掴まれて半ば強引に顔を上げさせられ、また噛みつくように唇を塞がれた。ぬるぬると熱い舌が口腔を掻き回すと同時に繋がった腰が律動を始めて、ジュダルの視界がちかちかと明滅する。
(だめ、また、あ、あ、)
 散々掻き回され続けた口内は腫れぼったく敏感になっていて、歯裏をざらりと舐め上げられただけで腰から力が抜けていく。急いた結合だったにもかかわらずなぜか内壁もほどよくほどけてシンドバッドの熱を食い締めていて、だからこそ少し中を擦りあげられるだけできゅうぅっと臍の奥が切なくなった。
「ん、ん、ッッン…――!!」
 何度か軽く揺さぶられただけで、シンドバットの腹の上をぴしゃりとジュダルの精液が汚した。
「っっ…ふっ…ふ、ッ…、」
 やっと口の結合が解けて、くったりとシンドバッドの肩に頭を預けたまま、なんとか酸素を取り入れようと小さくふるえる呼吸を繰り返す。腹に入れる力も奪われてしまい、それでも喉に絡んだ嗚咽はおさまってくれなくて、いつまで経ってもなかなか苦しさは消えなかった。
 抗議する気力が戻るよりも前に、不意にジュダルの身体はふっと押し倒され、やわらかい寝具に受け止められた。
「っ…!」
 繋がったまま体勢を変えられたせいで、中を擦った屹立の硬さに一瞬息が止まった。きゅっと身体に力がこもって涙の余韻を残した目で見上げれば、シンドバッドの身体が覆いかぶさりジュダルの白い肌に影をつくる。
「…! やだッ!」
 近づいてきた唇に先ほどまでの快感と苦しさ、恐怖が蘇る。唇だけで得るには過ぎるほどの快感が、ジュダルにはこわかった。やっと身体に入れる力が戻ってきて、ジュダルは思わずシンドバットの口を手のひらで塞ぎ、押しやるように手を突っぱねていた。
「……、」
 かちあっていなかった視線が、ゆっくりとジュダルに向けられる。
 シンドバッドの目が不穏に揺らめいて、塞いだ手がぺろりと舐められる。ぞくりと背を撫でた悪寒をジュダルが感じ取った次の瞬間、体勢を変えたせいで少し生まれた余地を埋めるように腰の奥までぐっと突きこまれた。
「ッぁああ…!! っあ、ひ、ッッ…! や、や、あぁ…ッ!!」
 両手は離れ、縋るものを求めてシーツを引っ掻いた。
 一度最奥まで突き上げられれば責めたてる腰の動きは激しくなるばかりで、予想もできないくらいめちゃくちゃに動かれて、下肢が熱くてじっとしていられないのに力が入らない。
「っあ、あ、んんッ…! や、もぅ…っも、アッ…! シン、シン…っやあぁ…!」
(こわい、こわい)
(おかしくなる)
 何もかも強すぎる快感に攫われて、過ぎるそれがつらくて、ジュダルはついに泣き言を漏らしていた。
「っやだ、やっ…シン…っも、ゆるして…っひ、ん…ッ…」
 一度決壊していた涙腺のせいで、くしゃっと顔を歪めればすぐに涙はぼろぼろと零れ落ち頬を濡らしていく。ひくひくと喉の鳴る音を聞いて、シンドバッドはまた唇にかぶりついてきた。
「っん、ンン…ッ…! っふ、や…し、しんじゃ…っんぅ、ふ、ッッ~~!!!」
 涙混じりの必死の声も、舌を絡めて唾液を啜る卑猥な水音で掻き消えて、身体の奥はごりごりっと凶暴な熱で擦りあげられて、吸いこめる周りの酸素がぐっと薄くなったと感じた瞬間、体内に熱いものが浴びせられた。
「ッ、…ッ……、」
 それとほぼ同時に襲ってきた絶頂感のあとで、ふわりと視界に白い靄がかかって、ジュダルの意識はぷつりと途切れたのだった。
 
 



***

 
 
 
「………」
 神官に用意された離宮でくったりと寝具に身体を埋めるジュダルを見下ろしている人物は、彼を苛んだ張本人ではなく、紅玉の従者――夏黄文だった。
 シンドバッドの寝所に紅玉を運んだのもこの男で、目的はもちろん、シンドリアの国王に紅玉を嫁がせるためだったのだが。
(やはりあの香は、少し刺激が強すぎるようだな。…神官殿が身代わりになってくれて助かった。さすがにあんな目に遭わされたら、姫君が憐れでならない)
 寝所に焚いた香は、惚れ薬というよりは、催淫効果に近いものだったようだ。シンドバッドはかなり酒も入っていたようだったから、おそらく昨夜の記憶など残ってはいないだろう。
「……さて、どうしたものか…」
 せめてもの罪滅ぼしに眷属器でぼろぼろになったジュダルの身体を癒しながら、夏黄文は最後の宴までに何か手がないものかと、次の算段を頭に巡らせていたのだった。








END.

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