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二次創作女性向小説置き場 主にマギ(シンジュ)青エク(志摩雪及び雪男受) 18歳未満の方の閲覧はご遠慮願います
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黙して秘めるはただの罪
互いがいじっぱりでもだもだしているシン→→→←←←ジュ
寝ているジュダルを好き放題するシン様
要するにいつものただのエロです^▽^


拍手[67回]






「………、」
(こいつ…)
 シンドバッドは当たり前のようにそこに身を置いている目の前の存在に、かける言葉も思い浮かばないまま立ち尽くしていた。
 公務から戻り、宮殿の寝所に着いてみれば、寝具の上には先客がいた。
 シーツからこぼれおちるほど長く編まれた黒髪。
 普段から剥き出しの腹部についたなだらかな筋肉の隆起は、浅い呼吸音とともにゆるやかに上下していた。
(………熟睡か。いい度胸だ)
 無防備に腹を出したまま大の字で寝ているジュダルに、むくむくともちあがってきた悪戯心を抑える気はなかった。
 小さく開かれた唇からすう、すう、と静かな寝息が聞こえてくる。その口端からこぼれている唾液に気づいて、思わずくすりと笑みが浮かんだ。
(ヨダレまで垂らして…随分余裕だな)
 親指の腹で濡れた唇の端をぐ、と拭えば、わずかに触れた唇のやわらかな感触につい指が離れなくなって、ふにふにとその感触を楽しむように指が動いてしまう。
(………ふむ、)
 口端に触れていたはずの指はいつのまにか下唇を摘まむような動きに変わって、上唇をそっとなぞり、少し尖った真ん中あたりをきゅっと優しく摘んだ。そこまでしてもシンドバッドが触れる前と変わらず寝息を立てるジュダルに、シンドバッドはますますその唇の感触を楽しむことに夢中になっていく。薄く開いたままの口の端から中指をゆっくり慎重に差しこめば、さすがにジュダルの眉が違和感にぎゅっと寄った。
「…んん、」
 喉から漏れた声に一瞬どきりとして指を止めたが、ジュダルは口の中で舌の置き場を少し変えただけでまた寝息を立てはじめた。それをいいことにじわじわと指を押しこんでいき、そっと歯の根元を指の腹でなぞればまたジュダルの眉がきゅっと寄り、今度はその身体がぶるりと小さくふるえた。
「っ、ふ……、」
「…!」
 その反応にほくそ笑む間もなく、口に含まされた指をジュダルがちゅうちゅうと吸い、唇をもごもごと動かし食みはじめて、シンドバッドの口からふっと笑みがもれる。
(赤子か、まったく)
 にやついてしまう口元を抑えきれずに、シンドバッドは人差し指も口腔に潜りこませ蠢く舌を中指と挟んで、ぬるぬると表面を擦るようにして弄りはじめた。
「んん、ん、」
 喉奥からくぐもった声がわずかに漏れるが、朱に縁取られた瞼は閉じられたまま、時折小さく身体をふるわせるだけで。
(…起きないもんだな)
 じわりと口内の唾液が増えて、滑りがよくなった舌をゆるゆると扱きながら、シンドバッドはジュダルの身体の部位ひとつひとつをじっくり精査するように弄っていく。
 口に含ませたのとは反対の手のひらで頬を優しく擦るように撫でて、そのままこめかみから耳の後ろを指の腹で辿れば小さな頭がまたぶるりとふるえた。
「んぅ、」
 その反応をいいことに耳朶にあるへこみをなぞっていけば、触れた箇所からぴくぴくと肌が跳ねる感覚が伝わってくる。
「ん、ん、ンん」
 舌を弄んでいた指にとろりと絡む唾液の量が一気に増えて、ジュダルの弱点を知らせてきた。
(耳が、きもちいいのか?)
 軟骨の部分を指で挟んでこりこりと刺激すれば、ぶるぶるっと粗相をしたときのような大きなふるえがおこった。
「ッんん、ふっ…!」
 唇の隙間から泣きそうな、むずかるような声がもれ出て、シンドバッドの背筋をぞくぞくと粟立たせる。
「ん、ん、」
 身じろぐような衣擦れの音がしてジュダルの下肢に目を向ければ、もじもじと膝を擦り合わせているのがゆったりとした服の上からでもわかって、ついつい笑みが深まってしまう。耳を弄んでいた手を脇腹へすべらせ、臍の上をぐるりと撫でまわせば腰が突き出されるようにひくんと跳ねた。
「ッん…!」
 浮いた腰骨を手のひらでぐるりと撫でて、腰が持ちあがったせいでシーツとの間にあいた隙間に手を差しこみ、尻の丸みとすべらかな感触を味わいながら下衣を少しずつずり下ろしていく。
「っふ、…ン…!」
 足首からズボンを抜き取られ、剥き出しになったジュダルの性器はやはり勃ちあがっていて、しかしシンドバッドはまだそこに触れる気はなかった。
 指先でずっと弄ぶようにしていた口元にふと目をやれば、いつのまにか溢れていた唾液でジュダルの口の周りはべっとりと濡れていて。
(ああ、もう、ベタベタだな)
(こんなにこぼして)
 口端から顎を伝い落ちていく唾液を親指で軽く拭っても、溢れた唾液はシンドバッドの指を汚し、そのいやらしさを際立たせるだけだった。
 静かだったはずの吐息はいつしか弾むようなそれに変わっていて、大きく上下する胸にシンドバッドは小さな変化を見つけた。
(そういえば、ここを触っていなかったな)
 汗ではりついた上衣をぷつりと押しあげて慎ましく存在を主張する突起に、シンドバッドはその布地の上からしゃぶりつき、じゅっと強めに吸いあげた。
「ッッふ…!」
 小さく凝ったその感触を楽しむように唇で挟み、むにむにと唇を擦り合わせるように刺激する。
「ッヒぅ、ん、ンーッ…!」
 そこを刺激するたびにジュダルの腰はびくびくと浮きあがって、覆いかぶさっているシンドバッドの服に当たったのか勃起したそこを擦りつけようといやらしく腰をくねらせたけれど、シンドバッドはそこから逃げるようにひらりと身をかわして。
「ふ、ん、ン、」
 そのくせ胸の尖りにはがじがじと甘く歯を立てて、下衣を脱がした方の手で上衣を捲りあげ、指の腹で硬くなったそこをこしこしと弱く強く擦って、きゅうっと捻るように摘みあげればジュダルの喉から声にならない悲鳴が溢れた。
「~~~ッッ!!」
 前へ前へと突き出された腰がびくびくっと引きつって、ひゅくんと白濁の液を噴きあげる。
 べっとりとシンドバッドの服を汚したジュダルの眦は濡れていたが、未だ閉じられたままで。
(起こすと思って、前はまだ触っていなかったのに)
(…というか、まだ起きないのか)
 最初の頃は赤ん坊のようにシンドバッドの指にもぐもぐと反応を返していたジュダルだったが、散々口内をいじくられたせいで舌の動きも緩慢になっており、唾液のたっぷり絡んだ二本の指が口腔から抜け出ても、それを追うように吸いつく力は残っていなかった。
「……っふ、」
 射精直後でくったりと力の抜けたジュダルの身体を横に向かせ、背中から抱き締めるように抱えて、滑りを帯びた指で双丘の狭間をぬるりと撫でる。すぐにその指をずずっと窄まりに埋めこんでいけば、抱き寄せた背がきゅうっとしなった。
「んんー…っ!!」
「……ジュダル、」
 ゆっくり、丁寧に中を押しひらいていけば、小さな喘ぎがいくつもジュダルの唇からこぼれていった。
「ぁ、ぁ、」
「…早く起きないと、どうなっても知らんぞ」
 最初は、ほんの悪戯心だった。
 思わず笑みがこぼれてしまうような楽しみに身を浸していたはずだったのに、今はほとんどすべてが焦燥と、得体のしれないどろりとした感情のかたまりに変わっていた。
(もう、いい加減起きてもいいだろう?)
(寝ている振りなら、それでいい)
(そっちのほうが、ずっとマシだ)
(もし本当に、ここまでしても起きないのだとしたら)
(誰に触れられても、気づかないのだとしたら)
 起こさないようにと思っていた声は、いつのまにか音になって喉からすべり出ていた。
「ジュダル」
「っぁ、んぅ、ぁ、あッ…!」
 ジュダルの体内をじわじわとひらきながら、その名を呼ぶ声をゆっくり変えていく。
「…ジュダル」
 いつもの、ただ名前を呼ぶだけの音色から、欲しいと思う気持ちを少しずつ、舌にのせる。
「っは、あ、あ、んン…~~っ…!」
「ジュダル、」
 恥ずかしいほど心をすべてさらってその名を呼んでも、もしかしたら届かないのかもしれない。
(これが、普段こいつに向ける心を隠し通しているしっぺ返しだとしたら、それは)
 膨れあがっていくのは、もう遅いのかもしれないという焦り。
 隠している理由なんて、なんてことはない、惚れた弱みを見せたくない、なんて子供じみた意地のためだけだったのに。
「――ッッジュダル、」
「っああぁ…あ…ッ!?!?」
 その感情を剥き出しにした声音のせいか、指に絡みつく媚肉の収縮に堪えきれずシンドバッドが自身の剛直をジュダルの体内につきこんだせいか、小さく喘ぐばかりだった男の声が変わった。
 思わず肩越しにジュダルの顔を覗き見れば、その目は驚きに大きく見開かれていて。
「お、起きたか」
「はっ!? えっ、なに、バカとの? あうっイッ…な、なに、何して…やあぁっあっあぁ…ッッ!!」
「シッ声が大きい…!」
 繋がった身体を馴染ませようと軽く揺さぶっただけだったのに、ジュダルに困惑しきった大きな声をあげられて、シンドバッドがその口を慌てて手のひらで覆う。先ほどまでの身体が弛緩しきっていたのだとわかるほどみるみるうちに繋がった肌が緊張にこわばっていくのが伝わってきて、ジュダルが寝た振りなどしていなかったことがよくわかった。
「……ッッ、…~~っ!」
(なに、なに、)
(意味わかんない)
(なんで、身体、あつい)
(シンドバッドのが、入って、)
 起きぬけの、感情が昂ぶりやすいこんな状況でジュダルが混乱しないわけがなくて、ただ口を塞がれただけで反論を封じこめられたように感じられて悲しくなって、ジュダルの目元がふにゃりと泣きそうに歪む。
「っふ、…~~~ッ、」
「えっ、」
 ぎゅっと閉じられた目の際からぽろぽろと涙を溢れさせはじめたジュダルにぎょっと目をむいて、シンドバッドは声を上擦らせた。
「ちょっ、お前、何泣いて」
 しかしいつものように暴れるでもなく、口を塞がれたまま涙をこぼしつづけるその泣き顔は、シンドバッドの胸をたまらなく昂ぶらせて。
(ああ、もう、どうしようもない)
 口を覆っていた手のひらは涙を優しく拭うそれにかわり、シンドバッドはジュダルの身体を抱え直しぴったりと密着すると、濡れた眦をぺろりと舐めあげた。
「ッひ、ん、うぅー…っ…」
「…おはよう、ジュダル」
「っぁ、何がおはよ、うぁんッ!」
 ジュダルにしてみたら未だにわけのわからないことばかりで、横抱きにされたまま片膝の裏を抱えて折り曲げられた状態で、容赦なく後ろから突き上げられて、目の前が真っ白く光る。
(なに、なに、わけわかんない、でも)
(なんか、いつもよりこいつの、声が、)
「ッ……ジュダル、」
 いつもジュダルを呼ぶときよりも、シンドバッドの声がやわらかい。
 そんな気がするのだけれど、じくじくと灼熱を咥えこまされた身体はがくがくと揺さぶられて、強い快感のせいであまく痺れて、すぐに何も考えられなくなった。
「ひっあ、く、うぅンッ…や、あ、あ、ンン…ーッッ!!」
「ジュダル、…ジュダル」
 それでも耳触りのよいその声の響きは、ジュダルの身体をじわりと快感とは別の熱であたためて。
「っふあ、あ、シッ…あぁ、アッ…~~!!!」
 嵐のようでいて、そのくせなんだかふわふわした不思議な感覚に、ジュダルはこわばらせた身体をいつのまにか男にすべて預けていた。
 
 


「…お前は寝つきがよすぎるな。襲われたらどうする気だ」
 自分のことはそっくり棚の上にあげて説教じみたセリフを発したシンドバッドに、ジュダルは起き抜けから好き放題されて怠さを含んだ身体をくったりと寝具に預けたまま投げやりに言った。
「……別に」
 その一言が、どれだけシンドバッドの嫉妬心を煽ることになるか、ジュダルが知る由もなくて。
「……そうか、」
「――ッッ!?」
 ジュダルの身体に飛びかかるようにして覆いかぶさったシンドバッドの目は、ぎらぎらとした怒りを孕んでいた。
「そんな口が叩けるなら、もっとひどくしてやればよかったか? ――夜、もう二度と、眠れなくなるくらいに」
「ッ!」
 射抜くような強い視線で、鼻先がつくほど顔を近づけて、シンドバッドが爆発しそうな感情を抑えこんだような声で威圧してくる。
 肩を鷲掴む指がぎゅっと食いこんで、シンドバッドの怒りをびりびりと伝えてくる。
 思わずびくっと怯えるように跳ねた身体を誤魔化すように、ジュダルは口を開いた。
「ッ…そ、んなのしなくたって、ここ以外じゃすぐ、起きちまうし」
「え…?」
 そもそも、ジュダルは眠りの浅いほうだ。
 人の気配があると寝られないし、物音がすればぱっちり目が冴えてしまう。
 うとうとすることはできるけれど、深い眠りにつくことができる環境はほとんどないと言ってよかった。
「…だから、眠れなくなるのは、やだ」
 ただ、その環境がここだと知られたくなくて、シンドバッドには今まで隠してきたのだけれど。
「!」
 言葉の意味を理解したのか、シンドバッドが息を呑む音が聞こえて、ジュダルはこわい顔に気圧されて思わず口をすべらせてしまったことを早くも後悔していた。
「……ッ、…だから、言いたくなかったのに」
「…どうして?」
 そう問うシンドバッドの瞳から、ジュダルの身を竦ませるような刺々しい怒りはすっかり消えていた。
 答えを窺うようにジュダルの顔をじっと覗きこみながら、シンドバッドはジュダルのこわばった目元をじわりじわりとゆっくり撫でていく。
「っ、」
 それでもその手から逃げるようにふいっと横を向いたジュダルは、断固とした意思を表すようにぎゅっと唇を閉じた。
(悔しいから、なんて、悔しいから絶対言わねェ)
 むすっと唇を引き結んだままの横顔を見つめているうちに、シンドバッドは自らがしてきたことをまざまざと実感させられることになった。
(ああ、本当に伝わっていないんだな)
(さっき俺がどんな思いでその肌に触れていたのかも、その名を呼んでいたのかも)
(こいつは深く、深く眠っていたから)
 ジュダルのむすくれた表情とは裏腹に、シンドバッドの口元はどんどん笑みに緩んでいく。
 ジュダルがそれに気づくのは、シンドバッドがその顎を掬い強引に正面を向かせてきたときで。
「ッ!」
 緩みきったその表情を訝る間もなく唇が触れ合って、何度かちゅ、ちゅっと優しく啄まれて、それまでジュダルの胸を占めていたごちゃごちゃした感情なんて一瞬でどこかへ飛んでいってしまった。
「ッ!?」
 かっと頭が沸騰して、何も考えられなくなる。
 目の前がちかちかして、頬が熱くて、どんな顔をしたらいいかもわからなくて、ただ、とてつもなく恥ずかしくて、胸の奥がむずがゆくて。
「…いつもこれくらい静かなら、すきなだけここで寝てくれて構わないんだがな」
「……っ…なんだよ、それ。俺がいっつもうるせェみてーじゃん」
 いつになく髪を梳くシンドバッドの手のひらが丁寧に動いて、優しすぎるほどのその動作のせいでどうしてもそちらに意識が行ってしまい、ジュダルはやっとのことでシンドバッドのセリフに突っかかる場所を見つけ唇を尖らせた。
「…自覚、なかったのか?」
「……っ、」
 どす、と脛を蹴ってきたジュダルの足は相当手加減されていて、シンドバッドの顔を綻ばせる。
(少しずつ、声が届くように努力してみようか)
(少しでも長く、こいつがよく眠れるように)
「ジュダル、」
「………なんだよ」
「なんでもないよ」
「…テメ、」
(だから今は、これだけで勘弁してくれ)
 まずは、言葉でもなく、声でもなく、手のひらでもなく。
 自分の心を少しずつほどいていくために、シンドバッドは一番素直になれる器官からジュダルに触れることにした。








END.
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